共学校・女子校・男子校の違い

中学受験全般

この記事では私立中学の共学校・女子校・男子校の違い、そしてそのメリット・デメリットについて考えていきます。

それぞれの校風によって違いはあれどやはり男子校ならではの共通点、共学だったからこそ得られるもの、女子校での環境がその後の人生観に与える影響などいくつかの傾向はあります。

今回の内容は多分に主観的な内容を含みますが、何のデータも根拠もない意見ではありません。

私個人の経験や知人などから得た根拠だけでない考察も行っています。

共学校

近年は共学校が増える傾向にあります。

大学の附属は男子校が共学化する傾向が顕著に見られます。

また大学の附属ではない私立中学は女子校が共学化する例が多く見られます。

それは共学の方が需要が高まっているからというのが背景にあります。

20年前と比べると男子校と女子校はだいぶ少なくなりました。

また、よく勘違いされやすいことですが共学になってそこでの環境や教育方針が学校の進学実績を上げたというのは根拠が乏しく、単純に需要が増え偏差値が上がり、進学実績も上がったというのが実情です。

共学校のメリット

共学校のメリットは多感な時期を男女でともに過ごすことがそのままメリットになります。

小学校の時よりも中学、中学よりも高校の方が男女の意識の違いがより顕在化していきます。

小学校の時には認めることができなかった男女の意識の違いを、お互いの成長とともに受け入れる機会が得られます。

社会に出てからは男女が別の職場で働くことは特殊な業種を除きほぼあり得ないので、男女がお互いの価値観を認め合うという意味での社会的な適合性を早く得られるということが共学校に通うことの最大のメリットではないでしょうか。

共学校のデメリット

そんな共学校にもデメリットはあります。

端的に説明すると大学受験のことだけを考えれば男女別学の方が有利です。

これは男女別学のメリットで後述します。

またこれも男子校のメリットで後述しますが、共学校の方がスクールカーストが作られやすいです。

成績も良く交友関係も広くコミュニケーション能力が高い子ががカーストの上位に位置し、成績が悪くて根暗な子はスクールカーストの下位にいることが多いです。

またそういったスクールカーストと関係しているかどうかは不明ですが、陰湿ないじめは男女別学よりも共学の方が多いです。

勉強面では共学のデメリットは優秀な女子ほど多い

学業成績が優秀な女子が共学校に進む場合、勉強面では注意が必要です。

中学生くらいまでは男子は精神的にも幼いです。(ご自身の中学校時代を振り返ってみてもこれは納得するのではないでしょうか)

精神的な成長はそのまま学力の向上に直結します。

多くの共学校(特に偏差値が高い学校)では、中学で成績が相対的に優秀だった女子がそれまで自分より成績が下だった男子に抜かれていくという現象が起きます。

男子は上位と下位の差が激しく、成績が上の方にも下の方にも男子が多いということは多くの研究結果が示すところです。

男女の学業成績の平均は変わらないが男子の方がばらつきが多く、女子は中間層が多いということです。

よって成績上位の子(学年の10分の1程度)は中学時点では女子の方が多く、高校時点では男子の割合が増えていきます。

これは多くの共学の進学校に見られる現象です。

ほとんどの女子にこのデメリットは関係ありませんが、成績が優秀な女子にこそこのデメリットは注意する必要があります。

女子校

次に女子校を考察していきましょう。

近年は女子校は20年前と比べると減ってきています。

しかし女子が入学できる最難関校は女子校が圧倒的に多く、最上位層が大学の附属以外の最難関校を希望するとなるととても選択肢が少ないです。

ちなみに東京の女子御三家と呼ばれる桜蔭、女子学院、雙葉は昭和のある時代までは偏差値は高い準に雙葉>女子学院>桜蔭の順でした。(今とは全く逆です)

これは昭和の時代は良妻賢母教育を行っている学校に人気があったのに対し、現在では自立した女性を育てる学校に人気が集まっているということです。

令和の時代にあって良妻賢母教育を行っている学校はほとんど聞きませんので、女子校も時代の要請に応えて変わってきています。

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女子校のメリット

女子校出身者に聞くとほとんどの方は「6年間女子校で楽しかった」と言います。

それを踏まえた上で女子校ならではのメリットをまとめると以下のようになります。

・男子の目を気にしなくて良いのでありのままの自分でいられる

・女子校ならではキャリア教育がある

・行事は全て女子で行うので自立心が芽生える

といったところです。

私の印象では最近の女子校出身の女性は相手が男性であっても物事をはっきりと主張する傾向にあり、自立心が強い方が多いように思われます。

良妻賢母教育を行っていた昔の女子校と今の女子校では教育方針がだいぶ異なるので、保護者世代の女子校出身者とイメージがだいぶ異なるのかもしれません。

女子校のデメリット

女子校のデメリットについて考えます。

まず男性観に歪みができる可能性があります。それを一生こじらせると厄介にはなりますが、ごく一部の女性に限られるでしょう。

また女性同士ならではの人間関係の難しさもあるので、それに向かない人もいるかもしれません。

男性の友人を作るのは共学よりも難しいです。

しかし高校生になると塾や予備校で男性の友人ができるようになります。

男子校

女子校が共学になった例は多くありますが、大学附属以外で男子校が共学になった例は首都圏では非常に少ないです。

男子校は昔ながらの伝統校が多く、女子校が良妻賢母教育から自立した女性を育てる教育に変わったのと比べると男子校は昔からの教育方針が引き継がれている学校が多いです。

もちろん昔は当たり前のように行われていた体罰は、今は男子校であってもなくなっています。

男子校のメリット

男子校のメリットは以下の通りです。

・陰湿ないじめがほぼない

・共通の趣味を持つ友人が見つけられる

・スクールカーストがない

いじめはあらゆるコミュニティで起こり得るので、男子校であってもいじめが全くない訳ではありません。

しかし男子校はいじめは極端に少なく、あったとしても多数が一人をいじめたり、知らない間に周りから無視されているような陰湿ないじめではありません。

男性同士の関係は「気が合わない人とは距離をおく」といった考え方になりやすいので、嫌いな人と無理に仲良くする必要がありません。

そのためストレスが溜まらないのでしょう。

男子校ではいわゆる「オタク」のような存在も同じ趣味を持つような仲間でグループができます。

共学では陰の存在になりがちな男子でも男子校では居場所があります。

そして男子校ではグループ同士の序列がなくスクールカーストが皆無です。

陰キャでも楽しく過ごせるのが男子校です。

そもそも男子校には陰キャという概念すらありません。

男子校のデメリット

女性観が歪みやすいというのが男子校の最大のデメリットです。

男子校の異性に対する歪みは女子校のそれよりも顕著です。

多感な時期を男子のみで過ごすので(女性の先生も少ないです)女性に対して幻想を抱きがちです。

また共学校と比べると女子の友人が少ないです。

しかしながらこれは女子校と同様に塾や予備校で女子との接点が出てきます。

また、大学に入ってからは女子と触れ合う機会も増えるので少しずつ克服されていくケースが多いです。

男女別学のメリット

女子校にも男子校にもデメリットはたくさんあります。

しかしそれを上回るメリットがあります。

第一に学習面です。進学実績が良い学校は男子校・女子校ばかりです。

つまり大学受験のことだけを考えるなら圧倒的に男女別学の方が有利です。その理由は以下です。

①異性関係惑わされずに勉強に取り組むことができる

②男子には男子の女子には女子に向いた教え方がある

①は説明不要でしょう。失われる青春とトレードオフで得られる学習環境です。

②は例えば国語の教え方です。女子は傾向として文脈を読み取るのに長けているので、答えに至るまでの過程を細かく説明する必要がありません。

男子は理屈立てて説明しないと理解できない傾向にあります。

第二に男女別学はジェンダーフリーです。

これは勘違いされている方が多くいるので強調したい点です。

このジェンダー平等が叫ばれている中で男女別学は時代遅れだと考えている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし男女別学の方がジェンダーフリーです。

なぜなら男女別学では男女の役割分担がないからです。

例えば女子校では学校行事の力仕事も女子がします。男子校では裏方の仕事も男子がします。

そこに「女子だから」「男子だから」という役割分担はありません。

まとめ

共学校・男子校・女子校のメリット・デメリットを考察してみました。

これらのメリット・デメリットをどのように考え、志望校をどのように取捨選択するかは結局、何を価値判断の基準に求めるかで変わってくるでしょう。

つまり「何のために中学受験をするのか」です。

「最適な学校生活を得るため」なのか「のびのびとした六年間を過ごすため」なのか「難関大学に進学する可能性を広げるため」なのかです。

その際に共学校・女子校・男子校のメリット・デメリットは色々と情報収集をして比較しておいた方が良いでしょう。

くれぐれも個人的な体験だけをもとに判断しないようにご注意下さい。

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